三ツ松新'sブログ

イノベーションコンサルタントのデジタルクリップ

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出産もインドにアウトソーシング

しかしすごい時代がきたもんだ。いわゆる代理母出産だけど、ニューヨークタイムズの中でそれをインドへアウトソースするビジネスが紹介されている。当然ながら倫理面の問題を指摘する人もいて、法整備をすべきという議論もある。しかし双方とも満足だそうで簡単に結論が出る問題じゃない。赤ちゃんは相手の遺伝子なのでいわゆる人身売買にはならないし。

そういえば以前テレビで、第2子以降を自分の第1子の臓器提供のために産んだという題材のドラマがあった。たぶん映画でも似たようなものがあったと思う。

一見おぞましい発想だが細胞培養でそれを医療に使いだすとどこまでが生命でどこまでがそうじゃないかわからない。あるいはすでにホルモンを微生物に作らせたりするが、遺伝子は人間のものだ。有名なヒトインシュリンは大腸菌が大量生産してくれる。

著書「利己的な遺伝子」で有名なリチャードドーキンスによれば遺伝子存続自体が生命体の究極の目的で体はそれを運ぶ道具にすぎないという。今ではオックスフォードの先生になったが言い始めた30年前は大論争。しかしこれだと説明のつくことは確かに多い。

もし遺伝子そのものが生命の本体であればすでにやっちゃいけないことをやってしまっている。DNAの切り貼りは目に見えないから気にならないだけか?あるいは体への負担が少ないからか?

学生時代に遺伝学をやっていたときに最後は倫理の問題なんだろうなと漠然と思っていたが、こんなに早く未来がくるとは思ってもみなかった。

イノベーションが起きるとき、すでに起きてしまった未来はまわりに必ずあり兆しは非常に小さい。しかしあとから振り返るとおそろしく大きく、そして早く感じる。

参考記事;
http://www.nytimes.com/2008/03/10/world/asia/10surrogate.html

投稿者: 三ツ松新 | 日時: 2008年05月19日 12:13

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