三ツ松新'sブログ

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MBAもイノベーションが必要;29%は多い少ない?

今日あかちゃんの城社長の秋吉氏のブログを読んでいて、関連するビジネスウィークの記事を思い出したのでそれについて少し解説をしたいと思います。

米国のMBAでイノベーション・クリエィティビティー関係の講義があるのは29%。ビジネスウィークの記事ではこれを少ないとしているが、日本でのMBA教育に関わる人間としては正直多いと感じた。
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これまで欧米も含めて学校教育、特に高等教育では左脳思考が重視されてきた。当然ながら左脳教育のほうが(現状では)測定がしやすく、成績もつけやすい。ただまわりを見てもわかるように優秀なビジネスマンは必ずしも高学歴とは限らない。

MBA教育も進化を続けてきたが、これまでは同様に左脳重視であったことは否めない。誤解のないように言いますが、何も左脳思考が悪いと言っているわけでない。当然ながら企業が成長するためには管理が必要で、そのための教育はこれまでも、これからも変わらず重要だ。ただ当然MBAプログラムも時代の進化に応じて適応していかなければいけない。

最近の動向を見ていると特に進化しないといけない領域は二つ。ひとつは企業不正に対処する能力、もうひとつは創造的問題解決能力にどのように対処していくのかということ。これはどちらも右脳の問題で、大脳生理学の観点から言えば前者は右脳の辺縁系、後者が右脳の大脳新皮質に関連する部分だ。
これまで教育の領域ではどちらかと言えば小学校あたりで置き去りにしてきたような部分だ。

スタンフォードはシリコンバレーが近いからか、単に西海岸にあるか(にわとりと卵論になりますが)以前からクリエィティビティー関連の講義はあった。ただ最近は保守的なエールの、それも経済学部でもイノベーションとクリエィティビティーの講義があるようだ。

もちろんイノベーションをMBAの中核にすえることに反対する人もいる。例えばノートルダム大学のディーン(Dean;学部長)であるコンロン氏はむしろリーダーシップと企業倫理に力を入れるべきと言っている。

繰り返しになるがどちらも右脳の問題である。私自身の考えを言えば右脳の創造能力の部分だけを切り出して訓練することは無理があると思う。基本的には倫理と創造能力をつかさどる脳の部分は持ちつもたれつつの関係なのでどちらも対処しなければいけない。ただMBAだけがその重荷をすべて背負うこともあるまい。個人的にはコンサルティング以外にMBAに留まらない教育分野で仕事をしているのはそのためで、少しでも日本のビジネス界に貢献できればうれしいと思う。

ひとりごと;
ほんま最近のエントリーが固いんでちょっと反省してんねん。イノベーションコンサルタントとしてはもう少しアホっぽいものにしたいと思ってんねんけどなー。ちゅうかそれが最初の野望やったけど、最近はやたら忙しい。まじめなエントリーのほうが簡単やしなー。アホっぽくて、笑えるけどめちゃためになるブログめざしまーす。まあギャグがおもんないときは遠慮なくツッコミしてくれ(笑)。
あと一発芸的なコメント大歓迎。あなたの愛がこのブログを続ける原動力(笑)。

 

投稿者: 三ツ松新 | 日時: 2006年06月19日 10:11

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コメント

ひとりごと意外全くわかりません(笑)

投稿者: こばP | 2006年06月20日 13:36

まあ長く書いてしまったが要約すればみんなもっとパンクになろうということかな(笑)。

投稿者: 三ツ松新 | 2006年06月20日 13:39

起業家の書いた本を読んでいると、ヒラメキが
すごくて、とても真似できないなと感じます。

昨日の日経MJに載っていた「男前豆腐店」の
「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」のネーミングは
素晴らしいし、最近読んだ「エアトランセ」女性
社長の新規事業の探索法にも感心させられました。

これらはまさに右脳の所産ではないでしょうか?
ビジネススクールで学んだとしても、こういった
起業家的な発想が誰にでもできるようになるのか
甚だ疑問に思うのですが。

投稿者: あかしろ城主 | 2006年06月20日 21:51

>あかしろ城主さん

コメントありがとうございます。仰るとおりですね。これまでのビジネススクールは分析・管理型手法に傾倒しすぎた反省から進化しなければいけないという危機感を持っている人も数多くいます。現状ではまだ発展途上だと思います。ただここ右脳教育はできないと否定してしまっては進歩はありません。
天才的な起業家は作れませんが、右脳も訓練は十分可能です。
ブログを見ている限りではすでにあかしろ城主さんは相当右脳力はありそうですが。

投稿者: 三ツ松新 | 2006年06月20日 23:31

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