三ツ松新'sブログ

イノベーションコンサルタントのデジタルクリップ

« マーケティング近視眼 |メイン| 空飛ぶ人間イカルスはドイツ人? »

なぜ七福神は7人なのか?

人間が処理できる情報の限界は7(プラス、マイナス2)である。
iStock_000001543526Small.jpg

この結論は1956年の論文で紹介されていますが、今でも経営関連の書籍で引用されます。ウエブ上でその原文を見つけたのでリンクを張っておきます。

記憶力のいい悪いやその分野での精通度合いにより、5から9までとばらつきがあるようですが平均的には7です。では例えば数字を例のとった場合に7桁以上の数字は覚えられないかというと、そうではありません。

人間の脳はパソコンで使うディレクトリー構造のようにある程度情報をグルーピングする能力を持っています。
例えば電話番号であれば国番号、市外局番、市内局番、個別番号のようにわけていけば10桁以上の番号は難なく覚えられますが、この場合はすでに4つの情報群としてみています。

ですから神様に詳しい人(って誰やねんそれ?)は七福神自体を1つの情報量として処理できます。もちろん個別に見た場合(ディレクトリを開けた場合)は情報群としては7ですが。さらに神様自体の特徴、例えば鯛をもっているとか、詳細に分かれていきます。これにより情報のピラミッド構造ができますが体系的に物を知っているというのはこのピラミッドの完成度合いが高いことを示します。

因みに私の場合は七福神を言おうと思うと5人目からだんだん怪しくなってきて、7人目がでてくるのに時間がかかります。七不思議とか七つの海とか他にも七でくくられたものが多いですが思い出そうとする最後が出ない・・・・そんな経験みなさんもありませんか?

じゃーこれがビジネスとどう関係あるのか?というとまさしくこのグルーピング、さらにそこにラベリング(ディレクトリーのタイトルのようなもの)をつけてしまう能力がクリエィティビティーやイノベーションを阻害することがあります。

例えば「市外局番と東京都」というと何を連想しますか?
03と考える人が多いと思います。03=東京の市外局番と考えるのは悪いことではありません。
我々がグルーピングやラベリングする能力がなければ今のような進化をとげていませんし、毎日の生活が成り立たないでしょう。

だけどこの○○=●●という決め付けにより発想の転換が難しくなります。
まさしく人間の持つ性がイノベーションのジレンマとも言えます。
もちろんこれを故意にはずす方法はたくさんありますが、追々紹介したいと思います。

 

投稿者: 三ツ松新 | 日時: 2006年06月07日 10:36

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.innovetica.com/blog/mt-tb.cgi/52

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

名前:
メールアドレス:
URL:
この情報を登録しますか?
コメント: (スタイル用のHTMLタグが使えます)