三ツ松新'sブログ

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ヤモリから発想する新しいマジックテープ

くっつき虫(オナモミ)からマジックテープが発想されたのは有名な話やけど、ヤモリがどうやってありとあらゆる表面をうまく登るか知ってる?もちろんぼくも知らん。

実は足のうらにものすごい細い毛のようなものが無数にあるらしい。そして足のうらに力を入れるとあまりの小ささゆえに触れてる表面に分子間力でくっつく。分子間力は弱いかなと思いきや体重の百倍まで支えらるようだ。もっとミニ吸盤に近いような構造かと思っていたのだが確かにそれだと表面を選ぶ。分子間力だとどこにでもあるので無敵。おまけにこの構造自浄作用があって表面が汚れない。

University of Akron ではこれを最近注目を集めつつあるカーボンナノチューブで再現した。例えばロボットの足の裏なんかにも応用がききそうだ。基本的にのりを使う構造ではないので汚れない。おまけに自浄作用があるから、土の上を歩いても2,3歩そうでないところを行くとすでに粘着力が50%ほどまでに回復するそうだ。

そういえば去年の話になるけどINAXさんがカタツムリの殻の構造をヒントに汚れにくい便器の開発をした話もあったことを思い出す。

自然界の仕組みを商品開発に活かした例は他にもたくさんあるけど、これは隠喩的合法という発想法にあたる。ようは完成度の高いなんらかの仕組みやシステムを自分の状況を当てはめてみる方法だ。

完成度の高いものを最初に探す作業があるので一般的な発想法のテクニックより時間はかかるが、比較的複雑なもののアイデア出しには向く。ビジネスモデルなんかの応用にも持ってこいだ。

最後に、一応イモリマニアのためにイモリの足裏の電子顕微鏡写真もはっときました。お楽しみあれ(笑)。

080228-gecko-setae-02.jpg

参考記事
http://www.livescience.com/technology/080229-bts-gecko-glue.html

投稿者: 三ツ松新 | 日時: 2008年03月01日 15:43

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コメント

自然界から学ぶことは組織論や商品開発などたくさんあると、ICUの石川光男先生が話していたことを思い出しました。また、いろいろな場面(どこだ?)で参考にしてみたいと思います。

投稿者: shiki80 | 2008年03月03日 11:32

>shiki80さん、
自然界は組織論や商品開発の参考にもなるけどモテるための参考にもなりそう(笑)。

投稿者: mitsumatsu | 2008年03月03日 22:18

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