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やっぱりブランド(アップル)は宗教

マーケティングでは通常のマーケットシェア以外にマインドシェアとハートシェアと言う言葉がある。

マーケットシェアはいわゆる売上やボリュームが何%という誰もが馴染みのあるもの。

マインドシェアは最初に頭に浮かぶブランドの比率。例えば日本でマヨネーズと言えばキューピーとか。

ちょっと余談だがサランラップなんかもそうでもはやラップの代名詞になっている。ある種、究極の状態でクレラップまでサランラップと呼ばれてしまったりする。これはシビックのことをカローラと呼んでしまうようなものだ。

ほかにアメリカでもセロファンテープをスコッチテープと言ったり、ジープなんかも登録商標だ。そう当たり前の人には当たり前だがバジェロはジープじゃないんです。
それと最近では検索することを「ググる」と言ってみたり。数え上げれば古今東西、例はたくさんでてくる。

もうひとつ慶応の池尾先生に教えていただいたおもしろい話があって、ちらし鮨の素と言えば永谷園の「すし太郎」を思い浮かべる人が多いと思うが実はマーケットシェアはミツカンの「五目ちらし」のほうが上。
なぜこうなったかと説明するのは難しいが商品が代名詞化するのはいいが最初から一般名詞を使うのは極端な話車を「車」という商品名にするようなものでポジションを築きにくいからだろう。

そしてハートシェアはここに好き嫌いの要素が入る。好きと思う人が多いブランドで目指すはここ。ハーレー・ダビットソンなんか典型で刺青まで入れてしまう人がいる。

ブランドは究極は宗教の信者を増やすようなものとは俗に言われている。感覚的にも信者でない人から見れば盲目的な部分もあり正しいようにも感じる。そしてそれも脳科学的に正しいと言えそうだ。

英国BBCのドキュメンタリー番組での内容だが日本版CNNにも取り上げられていた部分の以下引用。

同番組では神経学の専門家が磁気共鳴断層撮影(MRI)を使ってアップルのファンに同社の製品を見せ、脳内の反応を調べる実験を行った。その結果、脳の特定の部位が明るくなっていることが判明。これは、宗教信者に神の像を見せた時に明るくなるのと同じ部位だった。

しかしこれでアップルも安泰かといえばこれも難しい。アップルはまだ新興宗教で、その求心力はジョブズという教祖の力によるところが大きいと言うのは誰もが思うところだろう。因みに完全に余談だが最近、ブランディングはいろいろな業種で言われているが一度でいいのでりそな銀行のTシャツ(刺青とまで言わないが)を着てる人を見てみたい。

それはさておきジョブズの引退後は不安要素も多い。またえらく立派な新社屋を建てるというのも気になる。継続性や権威主義を否定する彼からすれば単なる象牙の塔を作るとは思わない。
しかし後継者はどうだろうか?そして高層ビルがたつとバブルは崩壊し、立派な本社を建てると会社がダメになると言う俗説も根強い。そうなっては欲しくないが、私自信もこの俗説は結構信じている。

参考URL
http://www.cnn.co.jp/fringe/30002809.html

投稿者: 三ツ松新 | 日時: 2011年06月17日 14:20

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