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大脳生理学的消費者行動論;太郎君と花子さんの買い物

昔々、ある所に太郎君と花子さんという仲むつまじい夫婦がおったとさ。

花子
「おっとー、最近あたたくなってきたんで春らしい白いブラウスが欲しいわ、いっしょに大丸百貨店についてきて」
太郎
「・・・・・・」(因みに太郎君はyesの時は返事をしない)
花子
「ありがとう、じゃ用意してくるね」

その後大丸百貨店に到着してから1階の売り場にて

花子
「ねえ、ねえ見て見て、このネックレスすごくかわいいと思わない」
太郎
「・・・・・・・」
花子
「ねえそうでしょ、あなたもそう言うと思ったわ」

別の場所で

花子
「この、傘もいいわ梅雨が来る前に買わなきゃ」
太郎
「・・・・・・」
花子
「ねえそうでしょ、あなたもそう言うと思ったわ」

また別の場所で
花子
「あ、冬物の売りつくしセールやってる、このグレーのスカートいいわね」
太郎
「・・・・・・」

また別の場所で・・・
つづく・・・・

さて最後に花子さんは白いブラウスを見る時間がなくなり地下で夕食のおかずを買うだけで帰ってしまいました。太郎君は白いブラウスはどうなったのか途中でいらいらしてしまい、理解が出来ません。よくある(脚色しすぎか?)夫婦またはカップルの買い物の風景ではないでしょうか。

ここで仮に太郎君がポロシャツを欲しいと思えば、まっすぐポロシャツ売り場に行き、ポロシャツを買って帰ります。

以前話を聞かない男、地図が読めない女―男脳・女脳が「謎」を解くと言う本が話題になりましたが一般的に男性が左脳優勢で女性は右脳優勢のことが多い。

もう少し厳密に言うとハーマンモデルでは男性は左脳の大脳新皮質、女性は右脳の辺縁系に思考特性を持つことが多い。各々分析脳とコミュニケーション脳である。絵で表現するれば以下のような感じでしょうか。
brain.jpg

余談ですがハーマンの調査では夫婦は反対の脳に思考特性を持つ人が多く、同棲している人では同じところに思考特性を持つ人が多いようです。長期的な自己の成長には多様性を認め取り入れていくことは不可欠ですが人間も直感的に生涯のパートナーに求めるべきことがわかっているということですね。

また以前「sexの重要性」のエントリーでも書いたように、平均的に右脳と左脳をつなげる脳梁は女性のほうが20%ほど太いと言われています。

そのため逆に男性は女性と違い、買い物の時は極めて論理的に
ポロシャツ穴あいた

13a.JPG(13さん、2度目の登場)

ポロシャツいる

ポロシャツ買う

となります。

一般消費財では男性の消費者行動はほとんどの人がこのような「問題解決型」にあてはまってしまうと言っても過言ではありません。ただその反面趣味性の高い物になるといきなりわけのわからない物にお金をかけてしまうこともあります。私も趣味で熱帯魚を飼っていますが、まわりからなかなかいい攻撃の対象になっています ^^;)。
これは女性と比較して脳梁が細いため感情(右脳)と理論(左脳)をわけることができるが、総合的な判断をあまりしないともいえます。

それに対して女性脳は右脳優勢で脳梁が太いためいろいろなオプションを試す傾向があります。
そのため花子さんは「白いブラウスが欲しい」がそれに限定することはあまりありません。
おまけにあれだけいろいろ見て浮かれていたにも関わらず、最後は極めて現実的に夕食のおかずだけを買って帰ります。

女心と秋の空と昔から言われますが、マーケターや製品開発業務に関わるかたは、奥さん、彼女との買い物に是非ついていってみてください。必ず新しい発見がありますから。

 

投稿者: 三ツ松新 | 日時: 2006年05月15日 21:15

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