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未来学者アルビン・トフラー、日本を語る

先日日経ビジネスオンラインでこんな記事があった。因みに今日のリンク先は日本語です。

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未来学者ってどんな学者やねんと思わずツッコミたくなるがトフラーは第三の波を書いためちゃ有名なおじさんだ。彼の先見の明には恐れ入るが、日本が競争力を取り戻すための問題点をあげている。一つ目は過度な製造業重視、もう一つは自ら考える人材を育てる教育。

この2点は現場でコンサルティングと教育をしている人間としては思い当たる節が多い。
まず過度な製造業重視は懐古主義や、あまり良い方向ではない王権復活のような印象を受けるのは私だけだろうか。

例えば最近日本の鉄鋼業界が好調だという記事を良く見かけるが、これを見て「そうだやはり日本は実直に製造業だ」と思ってはいけない。もちろん世界的な需要があがることにより会社の売上があがること自体は関係者にとって喜ばしいことだ。ただこれは古典的な枠組みの中で起きている物で、日本の未来を背負っていく現象でも、兆候でもない。

昨日のエントリーの中でものづくりへの回帰に関して少し触れたが、誤解のないように言うと、ここで言うものづくりは昔にそのまま戻って、同じ物を作るという意味ではない。本当の日本のお家芸である「ものづくり」は昔の和菓子の入れ物やからくり人形、傘などなどに代表される機能美が根幹にあり、そこには他にはマネできない高いクリエィティビティーとイノベーション能力がある。

逆にアメリカの「ものづくり」を代表するような物はクライスラー社のハリケーンだろうか。ジープブランド究極の車として作ったのはなんと排気量1万1400cc。前が5700ccで後ろが5700ccで独立駆動するようだ。
なんだか頭わりーー(笑)。でも実にアメリカらしい「原点回帰」だ。さらに後ろで手綱を引いているにはベンツの人でこれがまたいい意味でアメリカらしい(笑)。

2点目の教育についてだが長くなりそうなので明日のエントリーで書きます。

投稿者: 三ツ松新 | 日時: 2006年07月27日 10:42

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コメント

こんにちは。
ただいま歯科の帰りで麻酔が効き mouthがアホになっており、しゃべれません。。。
そんなことはさておき、トフラー氏の日経ビジネスでの記事を
まさに読んだところなのでなんてタイムリー!と感動してしまいました。最近の日本に関する記事は厳しいものが多い中、この記事は励ましてくれる内容なので少々心が晴れました。
どっちの意見もしっかり聞いて考えていくこと!
ですね。

投稿者: ねぇ。 | 2006年07月27日 13:37

>ねぇ。さん
>どっちの意見もしっかり聞いて考えていくこと!
>ですね。

まさしく、イノベーションへの第一歩ですよ!

投稿者: 三ツ松新 | 2006年07月28日 11:52

はじめまして。こんばんは。
今、予備校からかえってきました。
未来学者のキーワードからたどり着いたのですが
製造業重視は、どんな点で三ツ松さんに
良い方向でない王政復活の印象をあたえるのですか?

投稿者: うえ | 2007年06月07日 03:13

>うえさん、こんにちは

製造業が悪いわけじゃないですよ。生産志向で戦後の成功を繰り返そうと思うのは厳しいだろうなと思う。

投稿者: 三ツ松新 | 2007年06月11日 13:49

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