三ツ松新'sブログ

イノベーションコンサルタントのデジタルクリップ

2011年10月30日

エイリアン・ハンド・シンドローム

自分の中でなんらかの葛藤を感じたことは誰しもあると思うが、エイリアン・ハンド・シンドロームは文字通り左右の手が違うことをしようとする現象だ。BBCのウエブサイトにあるこの動画は衝撃的だが患者は自らで自分を攻撃してしまうのだ。そのほかにも片方の手でボタンをしながらもう片方が外していたり、たばこをつける手と消してしまう手があったり。

本来は右脳と左脳の間に脳梁という部分があるが、かつててんかんなどの病気ではここを切断していた。これがなくなると左右の脳がうまくコミュニケーションをとれなくなり、葛藤どころか時として完全に左右が別のことをしてしまうのだ。

意思決定は元来全脳活動で左右の脳が(異なる見解を)キャッチボールしながら行っていくのだが、これは個人レベルだけでなく組織でも同じことだ。異なる右脳や左脳の人がお互いの価値観を認め合いつつキャッチボールできなければ多様性が失われ、脳梁のない変化に対応できない組織ができあがってしまう。

弱い個人や組織というのは元来ないと思うが、もしあるとすればキャッチボールができなくなった変化に適応できない組織だろう。

参考;
http://www.bbc.co.uk/news/uk-12225163

投稿者: 三ツ松新 日時: 15:21 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年03月09日

怒りが自分を論理的にする

タイトルは反直感的な感じだがUCLA Andersonでの研究結果でなかなか興味深い。

まずは97人に学生に怒りまたは悲しみを覚えたことを思い出させたり、書かせたりした。
その次にハンズフリー装置が携帯電話使用中の運転をより安全にするかということに関して賛成文と反対分を用意した。因みに97人の学生はあらかじめ賛成派を選んでいる。

その結果悲しみグループより怒りグループのほうがより多くの反対文を読んだ。また驚くことに怒りグループのほうがより自分の賛成意見を修正する傾向があった。

89人の社会人でオバマとマケインを題材に追試したところ同じ結果が得られた。

非常におもしろいが解釈を気をつけないといけない。怒りにより、反対意見を受け入れ自分の考えをオープンにしたわけだが、この実験では怒りの原因はあくまで間接的な物で直接的に怒りを感じると、なかなかこうはならない。

だから個人レベルであまり害のない小さな不満をある程度ためておくのは結構いいことなのかもしれない。
最も表だって言うと「ちっぽけな人間だなー」と言われるだろうからあくまで自分のための起爆剤として。

それでソクラテスの言葉を思い出したが、

「ぜひ、結婚しなさい。もし良き妻を娶れば、あなたは幸せになるだろう。もし悪しき妻を娶れば、あなたは哲学者になるだろう。」

ソクラテスはかなりの恐妻家だったそうですが世界一小さい不満をためていたのかも知れない(笑)

参考URL;
http://bps-research-digest.blogspot.com/2011/03/how-anger-can-make-us-more-rational.html?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:+BpsResearchDigest+(BPS+Research+Digest)&utm_content=Google+International

投稿者: 三ツ松新 日時: 12:46 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年12月28日

意志の力は無限か有限か?

スタンフォードの研究で意志の力はコントロール可能だと思う人と有限だと思う人では前者のほうが集中力テストにおいて高得点をあげた。また後者の人はジャンクフードを24%多く食べるそうな。食欲は生理的欲求だからしょうがないとか言ってると一生ダイエットできそうにない(笑)
精神力や信念は科学的も合理的ってこっちゃね。

http://news.stanford.edu/news/2010/october/willpower-resource-study-101410.html

投稿者: 三ツ松新 日時: 18:33 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年08月12日

色男を見るとヒナも元気になる

なんか思わずホンマでっかTVみたいなエントリーだが、一応フランスの研究者が論文を発表してナショナルジオグラフィックにとりあげられていたまじめなはなし?(笑)

房襟小野雁という北アフリカやアジアの砂漠地帯に生息する鳥が実験に使われたが、この雁のオスはメスを引き付けるのに独特のおどりをする。そして魅力的なオス雁はおどりのピッチも回転も早いそうだ。そこで90匹のメス雁を三つのグループにわけ、各々に動きの早いセクシーオス、動きの遅いブスオス、普通のメスを見せて人工授精をしたのちの卵を調べた。人工授精をするのは父親の影響力を同じにするためね。

するとなんということでしょう・・・・
動きの早いオス雁を見ていたメスはより多くの卵を産みさらに孵化する率も高かった。卵の中の成長ホルモンのテストステロンも倍ぐらいあって、文献では触れられてなかったがその後の成長も期待できるだろう。

このエントリー組織、人材管理にカテゴリーに入れた。一見無理がありそうだが人の本質的な動機を考えれば決して無視できない現象だな。(笑)

後リアルに養鶏業者ならハンサムな鶏を見せて卵うませたほうが良好な結果がえられそう。

それとかなり理論は飛躍しますが妊婦のみなさま、ジャニーズや韓流ドラマのイケメンを見ながら目の保養は胎児にいいかも(笑)

参考記事;
http://news.nationalgeographic.com/news/2010/06/100629-science-animals-birds-mating-breeding-females-males/

投稿者: 三ツ松新 日時: 14:33 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年07月01日

国旗のはためく下に集まれ!現象

このタイトルは昔の泉谷しげるさんの曲名だが、意訳だけど英語にも Rally Round the Flag Syndromeという現象がある。下の表は縦軸が大統領の支持率で左から、

ケネディー・キューバ危機
ブッシュ(ブッシュのパパ)・デザートストーム作戦(湾岸戦争)
ブッシュ(ドラ息子)・911

が大統領名とその時おきた国家危機なのだ。

presidentgraph_standalone.jpg

この表だと一目瞭然で危機があると大統領支持率はあがりこの現象をRally Round the Flag Syndromまたは略してラリー効果と言う。この現象自体の証拠はたくさんあるが実はまだあまり理由が分かっていないらしい。

もっともらしい仮説は国家危機による右翼的思想への傾倒だそうだが、ワシントン大学のランバート教授の調査によれば戦争以外に関する左・右がらみの活動支持は変動がないのでこの仮説はちょっと怪しい。彼によれば話はもっと簡単で人間(動物)行動学的な観点から支配的な感情は不安ではなく怒りだそうな。

誰かに蹴られたら蹴り返すぐらいならともかく、一人で相手するには敵(この場合国)が強大な場合は動物でも人間でも個人的な利益や思想はさておきとりあえず組むわけだ。

因みに企業現場でも仮想敵をおいたりする会社もあるが、それはそれで一定の効果はでるでしょう。個人レベルでライバルを持つのも同様。ただ競合を意識し過ぎると顧客が見えなくなり本末転倒になることもあるので要注意。

参考URL
http://futurity.org/society-culture/anger-not-fear-fuels-war-time-rally/(英語)

投稿者: 三ツ松新 日時: 13:48 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年03月17日

twitterで360度評価

ハーバードビジネススクールのブログにあったがこのアイデアはなかなかおもろい。360度評価というと何かと悪いイメージが付きまとう人もいるかも知れんけど、フィードバックは職場のみならず家庭、学校などの一般社会でも非常に重要ということに異論を唱える人は少ないでしょう。

職場も高い頻度で正確かつフェアなフィードバックをインフォーマルに行えばパフォーマンスは40%近くもあがるという報告もある。またフィードバックは起きたすぐあとにするのが記憶に新しく効果も高い。

ところが現実は1年に1回か2回まとめて何十人も書く場合が多いんちゃうかな。書いたほうも書かれたほうも詳細を覚えてないことも多くなってしまうしそうなるとそもそもの意義も薄れる。

そこでtwitterは確かにすぐにできて記録としても残る。単なる誹謗中傷や「むかつくーーー」のようなつぶやきではよくわからんのである程度内容にガイドラインは必要にはなるけどね。

あ、因みにtwitterたまーにつぶやいてます。2007年から3年間で10個ぐらいしかつぶやきないけど(笑)
でも最近ちょっと増やしつつあります。
フォローはこちらからお願いします。

参考エントリー;
http://blogs.hbr.org/cs/2010/03/twitters_potential_as_microfee.html?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:+harvardbusiness+(HBR.org)&utm_content=Google+International

投稿者: 三ツ松新 日時: 14:41 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年12月07日

カニも嘘をつく

このカニはシオマネキの仲間で、片方のツメがすごく大きい。そしてツメが大きいほど喧嘩に強く、実際引っ張る力と大きさには相関関係があるらしい。このツメはケンカに負けたりしてとれてしまうことがあるが生え換わる時には基本的に同じ大きさのものがでてくる。

ところが時々ハッタリをこくやつがおって、もともとのツメより大きいのを生やす。ただこのハッタリのツメはすかすかで弱い張りぼて。ケンカの時にでかいツメを見て相手がびびって逃げたときはいいが、かかってきたら、逆に負けてしまう。

たかがカニのことやけど、これはウソ、ハッタリが必ずしも人間の進化した脳だけのものじゃないことがわかる。ウソやハッタリは人間らしく話せばわかるというものでもない。動物行動学は人間や組織行動の理解をする上に役立つことも結構ある。

2026109narr35.jpg

参考;
http://www.sciencentral.com/video/2008/12/01/dishonest-fiddler-crabs-score-more-babes-thanks-to-bogus-claws/

投稿者: 三ツ松新 日時: 17:21 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月03日

年を言い訳にしてはいけない

50歳過ぎてマクドナルドを始めたレイ・クロックもすごいが、ピカソは1969年に167枚も絵を書いたらしい。当時なんと87歳。

参考URL;
http://www.danpink.com/archives/2008/11/factoid-of-the-day-face-it-youre-a-slacker

投稿者: 三ツ松新 日時: 18:04 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月28日

業績と従業員満足度、どっちがたまご?

これまで業績と従業員満足度に関する研究はいろいろあるが、従業員満足を高めると業績も上がるというのはよくいわれることだ。そういうことを実体験の中で感じた人も少なくないだろう。じゃあ従業員幸せにすればそれでいいのかと言われれば、マネージメントを少しでも経験した人であればそんな簡単な話じゃないことは誰でも分かっているだろう。

アメリカのメリーランド大学の先生の論文で、従業員態度が先か、業績が先かという意味合いのタイトルの物がうまく補足している。この中では従業員満足があがると業績があがることは確かだが、実はその逆の側面のほうが強いという。すなわち業績があがるから従業員満足があがるというのだ。また給与に対する満足は業績と相互作用はもちろんあるが、因果関係があるわけじゃない。

あまりにも物事を単純化していることを承知のうえでこれらのことをまとめてしまえば、組織のアップスパイラルは以下のようになる。

1.業績があがる(一部給与に反映)
2.従業員満足があがる
3.1に戻る

これはモチベーション理論にあてはめても理にかなう。モチベーションには大きく分けて外的と内的要因がある。外的なものはお金をもらう時や誰かに認められた時(承認欲求)に起きる。そしてその結果、内的モチベーションである「やる気」がでてくる。罰も外的要因になりうる。減給や怒られることが外的要因になり、それをさけたいという内的なモチベーションが働くこともある。ただ後者はいろんな原因で少なくとも今は時代錯誤的になりつつあるけど。

もちろん外的要因には影響をあまり受けないような内的モチベーションもある。例えば趣味なんかはそれに近い。最も仕事が趣味ぐらい好きというひとは非常にめずらしいので内的モチベーションがスタートになる人は少ないだろう。

よって先ほどのアップスパイラルとモチベーション理論を重ねると、業績があがると給与もあがるし、まわりからもすごいねと言われる。やる気がでるのでさらに業績があがる。するとさらに給与があがってさらにみんなにすごいね、いい会社に勤めてるねと言われて誇りが持てる。規模の大小に関わらずエクセレントカンパニーの公の秘密だね。

参考論文;
Journal of Applied Psychology 2003, Vol. 88, No. 5, 836–851
Which Comes First: Employee Attitudes or Organizational Financial and Market Performance?
http://www.apa.org/journals/features/apl885836.pdf (原文)

投稿者: 三ツ松新 日時: 12:34 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年02月19日

スペインの家族で入れる牢屋

子育ては囚人のリハビリにいいそうだ。

スペインの一人あたりのGDPは世界で第21位、2万7千USドルで日本の8割弱だ。

prison.jpg

囚人の人権もわかるが一瞬牢屋も悪くないなと思ったのは私だけだろうか?

投稿者: 三ツ松新 日時: 22:19 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年12月05日

過度な責任と権限の明確化・・・

原則的に仕事の内容はクリアであるのはいいことだが・・・・・

street.JPG

投稿者: 三ツ松新 日時: 10:56 | | コメント (0) | トラックバック (0)