三ツ松新'sブログ

イノベーションコンサルタントのデジタルクリップ

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2006年08月21日

タコベルのこてこてマーケティング戦術

しばらくお盆休みとその前後バタバタしていたものでブログの更新滞ってしまいました。
日本全国100万人のファンのみなさん(妄想)、ごめんなさーーい(100トン)。

ゴホン、さて本題。
アメリカのアントレプレナー誌に、歴史的にあったマーケティング戦術の有名な成功例と失敗例を扱っているおもしろい記事があった。今日のエントリーはその中のひとつのタコベル。タコスのファーストフードチェーンだけど、個人的には非常に好きで、アメリカ出張のときは必ずと言っていいほど食べている。

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そのタコベルのマーケティングキャンペーンがなかなか笑える。
アメリカにリバティー・ベルという独立戦争以来平和と自由のシンボルになっている鐘があり、おそらくアメリカ人で知らない人はいないと言ってもいいぐらい有名な鐘。

それをタコベルが買収して、リバティー・タコベルに改名すると言う、広告を出した。
鬼のような数の苦情の電話がリバティー・ベルを管理しているところにあったらしい。
日本で言えば牛角が金閣寺を買って金牛角寺に名前を変えて、焼肉屋を始めるという感覚でしょうか。それはそれで新衛門さんは喜ぶかもしれないけど(^o^)。最もこれは4月1日のエイプリルフールにやったものでもちろん冗談。

ただ小手先のことと侮ることなかれ。これにより1000以上のメディアで取り上げられ、7000万人のアメリカ人にリーチした。それによる売り上げの上昇がたったの二日間で110万ドル(約1.3億円)。小手先にしちゃ悪くない数字だ。

投稿者: 三ツ松新 日時: 10:13 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年08月10日

エクスピリエンシャル・マーケティング時代のゲームセンター

ウエールズ大学MBAで、エクスピリエンシャルマーケティングの講義を持っているが、それに関連したおもしろい事例を発見。

因みにエクスピリエンシャル・マーケティングに興味ある人は[新訳]経験経済なかなかいいですよ。
アメリカのアマゾンのビジネス書ではいつも上位ですが、日本では一時期廃刊になり、また最近ダイヤモンドが出してきました。やっと日本でも市民権を得始めたコンセプトでしょうか。著者の一人は元P&Gの人で、これからのビジネスの動きをうまく捉えていると思います。

それはさておきアメリカでの新型のゲームセンターだ。元々は映画館を改造して、オンライン対戦から個室の大画面でのゲームもできる。日本のゲームセンターはある意味相当レベルが高いので、それに慣れていれば思わずしょぼく見えてしまうかも知れないが、こちらは少し趣が違う。
家でやるゲーミングエクスピリエンスを究極まで追求した姿だ。
あと入場料が意外に高く、パソコンを応用しているので、ビジネスとしての採算性もよさそうだ。

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投稿者: 三ツ松新 日時: 10:44 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年08月09日

マーケティング・プロフェッショナル・コース

東京でマーケティング・プロフェショナル・コースの講師を8月にやります。
私以外は日本のマーケティングの大家を集めた豪華な顔ぶれ。私が受け持つテーマは新市場開発とマーケティング・リサーチですがレベルの高い受講生が多いので、リサーチのテクニックより数字の落とし穴やデータの見方にフォーカスをした内容になってます。年間コースなのでこれからの参加はできないと思いますが、また来年是非。

投稿者: 三ツ松新 日時: 11:22 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年08月08日

トムピーターズとビートルズとローリング・ストーンズ

トムピーターズのブログに時折スタッフがエントリーをしているが、ビートルズとローリングストーンズを対比させた文がある。強烈な個性を持ったビートルズは途中で崩壊したが、ローリングストーンズは続けられていることをあげて、ブランド継続の難しさを自問している。

それに対してトムはコメントを入れているが、比較するまでもない、ビートルズは世界を変え300年たっても語り継がれるが、その頃にはローリングストーンズは忘れられている。大事なのは継続ではなく影響力(impact)だと言う主旨のことを書いている。好例として彼の好きな会社で、世界を変えて60ヶ月で死んでいったネットスケープをあげている。

ネットスケープは確かにかっこいいと思う。スカイプがあのまま買収されずに続けて3年後に倒産してても同じような存在になれただろう。

とまあ無責任なことを言いいながら、事業をやっている当事者が同じことを思わないのは承知だが、ブランディングの観点からは一理ある。ブランドに携わる人間としては継続することはもちろん望ましいが、それはあくまで結果であって目的ではない。ほとんどの場合、顧客は私達が持っているブランドはどうでも良いと言う事実を受け入れなければいけない。顧客の人生に好影響(impact)を与えて、初めて継続と言うリターンがある。そこで初めてどうでも良くない存在になりうる。
これって恋愛とも良く似てますね。もっと双方向だけど。

 

投稿者: 三ツ松新 日時: 07:28 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年08月07日

イギリスのコンピュータもエコの時代。

これまでシリコンチップを作るときは1000℃以上の高熱が必要だったけど紫外線を使って常温でできる方法をイギリスの大学が開発した。
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熱を使わないためにエネルギーコストが少なくても済むというメリットももちろんあるが、製造中の熱による変形からくる不良品も少なくなり、より複雑で過密(小さい)なチップを作ることも可能になる。

常温でできるため、将来的には布地、紙、プラスチックを使っている製品にチップを効率的に埋め込むこともできる。これによりシャツや本、テーブルクロスまでもコンピューターにすることができてしまう。ドラえもんの世界は案外近いかも知れない。

投稿者: 三ツ松新 日時: 13:42 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年08月04日

アメリカの環境にやさしいハイブリッドレンタカー

市場細分化の話しは何度となくでてきているがもちろんレンタカー業界でもその兆候は見られる。以前イギリスのカーシェアリングについてエントリーを書いたが、日本でも軽自動車に特化した低価格のカーシェアリングすでにある。

低価格で勝負するのもひとつの方法で、これをコストリーダーシップ戦略と呼ぶが、他に特化型戦略もありで、スーパーカー専門のレンタカー屋はその好例です。
最近は時代背景を繁栄してアメリカではハイブリッド車専門のレンタカー屋もでてきた。

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湯水のようにガソリンを使う人もいれば、かなり環境コンシャスな人もいる(増えてきている)国だからこそ成り立つビジネスだとは思うが、いい傾向ですね。外部環境は常に変わるがそこに必ずビジネスチャンスはある。

投稿者: 三ツ松新 日時: 08:03 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年08月03日

イギリス;ケンブリッジ大学のコンピューターは心を読めるか?

ケンブリッジ大学とMITが共同で、表情の動きからその時の感情を測定するコンピューターを開発した。記事によれば舞台俳優で85%、一般人で65%の精度で予測できるらしい。プライバシーの問題を指摘する人もいるが、今後教育やサービスの現場での応用が期待されている。

なかなかおもしろそうだけどポーカーフェースの人はどうなるのでしょうか(笑)。
それはさておきマーケティングでの応用を考えて見たら、例えばホテルに設置すればCSやCRMの測定にも応用できそう。感情をどう科学するかは最先端のマーケティングリサーチでの研究テーマになってるけど、何かの商品やサービスを使用している過程をリサーチするにも使えそう。商品を使ってる間の喜怒哀楽が定量的にわかれば飛躍的に商品開発は進みますね。

日本でもブリーズウェイ株式会社が最近携帯電話の声からその時の心理状態を分析する手法を開発した。このあたりを組み合わせれば、さらに可能性は広がりそうですね。

投稿者: 三ツ松新 日時: 08:52 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年08月02日

欲求段階説のマズローの名言

イノヴェティカのウエブサイトはマズローでの検索が非常に多い。欲求段階説で有名になった心理学者ですが概略を知りたい人はこちらを読んでみてください。
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欲求段階説自体は賛否両論あり、万能ではありませんが、マーケティングでは未だに良くでてくる動機理論です。ただ私自身は理論体系としてよりは価値観の進化を説明するフレームワークとして応用しています。

因みに先日のエントリーの私の師匠、海坊主さんは友達だったそうです。ということは私はマズローの孫弟子か?(笑)。

さて彼の名言を三つ。

・自分の能力以下の人間になる計画を立てたなら、あなたはおそらく不幸せな人生を送るだろう。

・人は成れる者があり、それにならなければならない、このニーズを自己実現と呼ぶ。

・金槌しか持っていなければ、すべての問題は釘に見える。

人生に迷っている人には結構響くのではないでしょうか?
ところで迷うことは必ずしも悪いことではありません。多様な価値観(金槌以外の道具)を持っていれば、いろんな局面で迷うのはある意味当然ですから。因みにお客さんの迷いに手を差し伸べることができるのは高度なマーケティングですよ。

以下原文
If the only tool you have is a hammer, you tend to see every problem as a nail.

What a man can be, he must be. This need we call self-actualization.

If you plan on being anything less than you are capable of being, you will probably be unhappy all the days of your life.

Abraham Maslow

投稿者: 三ツ松新 日時: 09:45 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2006年08月01日

もし宇宙が机の上にあったら

物事を視覚化することで分かりやすくなることってよくある。
例えば下の写真。
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写真をクリックした先に銀河系レベルで太陽と他の星の大きさを比較したものもあるので興味ある人は見てみてください。如何に太陽が小さいことか。

新規事業や新商品開発に長年関わってきた人間として、物事をヴィジュアライズ(視覚化)することの重要性を痛感する。アイデアを口で説明しても、わかってもらえないことって多くないですか?
新しいことを始めるのは人に納得してもらうプロセスと言っても過言ではないがそのために目で見えるようにすることは大事ですね。

いやあ、しかし地球って大きいですね、いやそれとも小さいか?

投稿者: 三ツ松新 日時: 16:05 | | コメント (2) | トラックバック (0)